「函館の歴史景観があぶない!」シンポジウムに参加してきました。

2011.11.6

函館の歴史的風土を守る会(歴風会)主催による当シンポジウムは、さまざまなジャンルで活躍している4名が提言者となり、「歴風会」が提言としてまとめ、行政に要請していくというものです。

4人のパネリストの方々には、函館、特に西部地区(※1)の歴史的建造物について、保全が難しく解体を余儀なくされようというものが増加している現状に対して、それぞれの分野から意見を述べていただきました。


【提言者】
@小 原 雅 夫 氏・・・画家・元町画廊
A佐 藤 喜久恵 氏・・・函館観光ボランティア 一會の会 会長
B東 出 伸 司 氏・・・伝統的建造物旧相馬邸 館長
C篠 崎 恒 夫 氏・・・全国町並み保存連盟 理事・小樽再生フォーラム 代表

【提言ピックアップ】
「古い町並みには、人々の生活で刻まれた歴史があり、異質なものは違和感がある」
「函館は多くの物語があり、それが観光客にとって魅力になっている。面白いだけではいけない」
「函館のシンボルでもある歴史的建物の保全には、市民と行政が一体となっていく必要がある」
「たとえ維持管理に経費がかかっても、残していく使命を抱いている。市はサポートしてくれない」
「小樽のマンション建設も同様の問題を抱えている。市民運動は小樽より函館の方が進んでおり、今後も行政に訴えてほしい」

【感想】
全国でも魅力度の高い「函館」という街は、函館の数々の物語を刻んできた歴史建造物によって支持されています。函館が単なる「小奇麗な街」にならないために、歴史情緒ともいえる各種景観を損なっていくべきではありません。
街づくりの大事なテーマとして掲げていく必要を感じました。

※1:西部地区とは、函館の中でも観光地として人気の高い地区です。各種歴史的建造物はもちろん、函館山の夜景のほか、多くの函館にまつわる物語がここから生まれております。